民間就職活動のスケジュール

博士・ポスドクは新卒か?中途か?

博士学生の場合
新卒として応募するのが基本です。ただ、満期退学等の事情によってすぐに入社ができる場合には、中途あるいは第二新卒(※)、既卒の枠で応募することも可能です。

※ 新卒として入社した後に短期間で転職を希望する人
ポストドクターの場合
中途として応募するのが基本です(※)。ただし、中途求人はすぐに入社できる人を対象としたものが大半なので、入社までに時間があく場合には応募を受け付けてもらえないことが多くなります。

※ 企業での就業経験がないポスドクの場合には新卒の枠で応募ができる場合もあります。新卒として応募をしたい企業があった場合には、自分で判断するのではなく問い合わせるなどして企業の判断を仰ぐことをおすすめします。

新卒の場合。採用年度ごとに採用人数を決め、採用充足を目指して選考を行う。知名度が高い企業は早期に採用を終了させるケースが多い。

新卒の場合の採用スケジュール
  1. 募集人数が少ない研究職などの専門職、あるいは知名度が高い人気企業は、時期を逃すと応募できなくなるケースが多い。
  2. 採用人数に達しない、あるいは内定辞退者が発生したといった理由で長期にわたって採用活動を行う企業も多い。
  3. いわゆる夏・秋採用を行う企業もあるが、採用数は若干名という場合が多い。
  4. 少数だが、10月以降に募集している企業もある。

中途の場合。事業拡大、人員補充など、直近の採用課題に対応するために採用を行っているため、応募から2~4ヶ月以内に入社できる人のみを採用対象としているケースが多い。

中途の場合の採用スケジュール
  1. 書類選考から内定までは長くても2ヶ月。企業は可能な限り早く合否の結果を出そうとする。
  2. 内定が出てから承諾するまでの期間は短く設定される場合がほとんど。通常は1週間前後で回答する必要がある。
  3. 前職の退職や引き継ぎ、転居などの手続きに1~2ヶ月かかることを見越して、採用活動を行っている。

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博士・ポスドクの先輩の就職活動例

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博士・ポスドクに関するQ&A

博士の就職活動に関するQ&A

  • 面接やエントリーシートでは、研究についてどこまで詳しく伝えればよいのでしょうか。

    研究内容について説明する時には、専門知識がある人用、専門知識がない人用の二通りを用意しておくことをお勧めします。

    専門知識がある人向き:ポスター発表の要領で説明してみてください。タイトル、目的、手法、結論など、専門用語を使いつつも「端的に」説明することを心がけてみてください。

    専門知識がない人向き:中学生や高校生に対して伝えるつもりで、専門用語を使わずに説明してみてください。身近な現象をたとえとして使うなど、多少内容が不正確だったとしてもイメージを伝えられるように工夫してみてください。

    相手に専門知識があるかどうかわからない場合は、専門知識がない前提で話をしてみてください。もし相手がもっと詳しく聞きたいのであれば必ず追加で質問をしてくるはずです。
  • 学位取得見込みとして就職活動を始めましたが、論文がなかなかアクセプトされず研究に苦戦しています。
    仮に内定しても、学位が取れずに内定が取り消しになっては意味が無いので、
    学位取得が確定するまでは就活をせずに研究に専念したほうがいいのでしょうか。

    仮に応募できる企業の幅が狭まったとしても、まずは学位の取得を第一に考えたいということであれば研究に注力した方がよいと思われます。
    ただ、多くの企業では学位の有無よりも4月に入社できるかどうかを重視しています。そのため仮に学位が取得できかったとしても、単位取得退学をして4月に入社するつもりならば内定は取り消さないというケースが多いです。ただし、これは企業によって異なりますので、選考の段階で事情を伝えて学位が必須かどうかを確認しておくと良いでしょう。
    なお、上記の理由から学位を取得するために入社時期を4月から10月にずらしてほしいといった話には、応じていただけないケースが大半です。どうしても学位の取得を行いたいのであれば、個人的活動として土日や休日に研究を進め、仕事には穴をあけないようにするので、学位取得に向けて活動することを認めてほしいと企業に相談してみてください。
  • エントリーシートの「学生時代に頑張ったこと」「困難な局面をどう克服したか」
    などを書こうとすると、大半が研究のことになってしまいます。
    仮に学部時代のエピソードだったとしても、研究以外のことも書いたほうがいいのでしょうか。

    研究のことだけではなく、意識的に研究以外の内容を盛り込んでみることをお勧めします。
    博士なのですから研究に力を入れてきたのは当然でしょうし、多くの困難を乗り越えてきたことも想像に難くありません。しかし、研究のことしか書いていないと、研究能力以外のパーソナリティの部分が見えなくなってしまいます。研究に近いところであっても後輩指導、学会運営、TAの仕事、若手の会の運営など、様々な活動の経験があるのであれば、そういったことを盛り込んでみるのもひとつの方法です。
  • 法科大学院修了後に司法試験を受験したのですが、あわせて企業への就職も視野に入れています。
    どのように就職活動を進めればいいのでしょうか。

    時期的には夏・秋採用を行なっている企業に新卒として応募することになります。また、翌年の4月まで待たずとも入社ができるわけですから、未経験者を歓迎している中途採用、あるいは第二新卒採用の枠で応募することも可能です。
    ただ、どちらの方法でも短期間のうちに企業に対する理解を深める必要があります。もちろん求人サイトやホームページ等を調べて得られる情報もありますが、重要なのは企業が何を求めているのか、企業の人は何を見て、何を考えながら働いているのかといった部分で、こればかりは企業の人と直接会って話をしないと理解できないと思います。企業を理解するために、既に社会人になっている学部時代の同級生やアカリクのようなエージェントに話を聞いてみるというのもひとつの方法です。
  • 採用情報を見ると修士までしか記載がない企業もありますが、
    そのような企業は博士の採用を行なっていないのでしょうか。

    修士までしか記載がなくとも博士の応募を受け付けている企業も多くありますので、気後れせずに応募してみることをお勧めします。
    なお、博士修了者に特別な給与を設けておらず、大学院修了者として一律で修士と同じ額に設定しているというケースも見られます。この場合、博士の人は修士と同じ研修を受け、同じ基準で配属を決定され、仕事をすることになります。もっとも同じなのは入社時だけで、多くの会社では活躍さえすれば仕事面でも待遇面でも同期と差がつきますし、先に入社している年齢的には同世代の社員に追いつき追い越すことも可能です。
  • TOEICやTOEFLは受けておくべきでしょうか。

    業務で英語を使う企業の場合は書類選考通過率に影響しますので、できるかぎり受けておいたほうが良いでしょう。
    外資系の企業をはじめ、研究に近い領域の仕事では英語を使う頻度も多く、ビジネスレベルでの英語力を求める企業も多くあります。TOEICとTOEFLどちらでも構いませんが、TOEICであれば800点を一つの目安として勉強をしてみてください。
    仮にスコアがない場合、「国際学会で発表しました」「英語論文は日常的に読んでいます」「研究室の留学生と研究に関するディスカッションを行なっています」と伝えるだけでは弱いかもしれません。「英語で面接しましょうか?」とこちらから提案するくらいの意気込みで臨んでみてください。

ポスドクの就職活動に関するQ&A

  • 志望動機として「なぜアカデミアからビジネスへキャリアチェンジをするのか?」と問われても
    ネガティブな理由しか思いつきません。どうすればポジティブに考えられるのでしょうか。

    アカデミアを離れようとしているポスドクの方と面談をすると、
    「このまま研究を続けたとしてもテニュアポジション(任期なしのポジション)に就ける可能性は限りなくゼロに近い」
    「毎年次のキャリアを考えながら研究を行うのは精神的にキツイ」
    「科研費の切れ目が縁の切れ目といった不安定なキャリアでは結婚もできない」
    「ポスドクになって研究テーマを変更したのだが、業績を挙げることができていない」
    など、様々な胸の内を話していただけます。
    おそらくこれらは皆さんの偽らざる気持ちなのでしょう。しかしこれらを選考の場で企業に伝えると「本当はこのまま研究を続けたいけれども、これ以上不安定な生活に耐えられないので、安定した収入が得られる企業に就職しようと考えた」という後ろ向きなメッセージとして受け取られかねません。
    ここで皆さんにお勧めしたいのは、こうした要素をポジティブなものにカモフラージュしようとするのではなく、一度全て飲み込んで「キャリアチェンジを考えたきっかけの一つ」であると位置づけることです。
    その上で「困難な道であることを承知しながらなぜ研究者を目指そうと考えたのか」「何度か別の進路を考える機会があったにも関わらずなぜポスドクの道を選んだのか」「学部から数えれば10年以上携わってきた研究を捨てることに未練はないのか」等々、これまでに行なってきた数々の意思決定に対して自問自答してみてください。
    おそらく「幼い頃からのあこがれ」「試行錯誤のプロセスが楽しかった」「未知の事象への探究心」といったプラスの要素と同じくらい「能力の過信」「研究に逃げていた」「ここで諦めては今までの努力が全て無駄になる」といったマイナスの要素も出てくるでしょう。
    そしてこれらのマイナスの要素も「過去の自分」として全て飲み込んでみてください。重要なのは「過去の自分がどうだったか」ではなく「過去の自分をふまえ、未来に向かってどう歩んでいくか」です。このくらい整理できれば「研究からのドロップアウト」等々の自己否定も影を潜め、ポジティブにキャリアチェンジができるのではないでしょうか。
  • これまでに就職活動をしたことがないので、企業が何を評価するのか全くイメージができません。
    企業がポストドクターに期待するものとは何なのでしょうか。

    企業はポストドクターに対して即戦力に近いパフォーマンスを求めるため、選考では企業が想定しているポジションで相応に活躍できる能力があることを示す必要があります。
    ただ、これまでに積み重ねてきた論文等の研究業績が重視されるのは研究内容と業務内容が合致しているようなごく限られた場合だけで、多くは研究業績よりも研究を支えてきた基礎知識やプログラミングなどのスキル、あるいは変化に対応する柔軟性や課題解決力といった個人の特性や資質に近い部分が評価されます。
    これらを正しく伝えるには、まず志望するポジションでは具体的にどんな仕事をしているのかを正しく把握する必要があります。たとえばラボで作成と評価を行なっているのか、工場で現場の人たちと議論しつつプロセスを改善し、生産効率の向上を目指しているのか、営業やマーケティングの人と協力して新しいコンセプトの製品を作り出そうとしているのか。
    次にその仕事の中で必要とされる技術、能力は何なのかを考えてみてください。たとえば、有機合成の知識なのか、広くサイエンスのバックグラウンドがあれば大丈夫なのか、プロジェクトのマネジメントを行う必要があるのか。
    そして企業が求めるこれらのニーズに果たしてどれだけ応えられるのか、これまでの自身の経験や実績を整理してみてください。この技術があるのでこうした貢献ができます、この部分については経験が浅いけれども、隣接するこの経験があるのですぐにキャッチアップできます等々と。もし、企業側に不安、懸念があれば様々な質問を投げかけ、どのくらいの能力があるのかを測ってきます。こうした懸念を払拭していけば、おのずと企業の評価につながるでしょう。
  • 転職をされるポスドクの皆さんは、何社くらい受けているのでしょうか。

    研究分野、スキルなど、人によってそれぞれとしか言えないのですが、参考までにかなり順調に進んだあるポストドクターの方の例をご紹介します。

    分野:情報系
    転職活動期間:1ヶ月半
    書類提出社数:当初は3社、追加で4社
    面接数:7社(書類は全て通過)
    内定数:3社

    最初に受けた3社のうち2社は一次の技術面接で不採用となったのですが、後に聞いたところ「当初は右も左もわからずとにかく面接に臨んだけれども、面接を通じて自身のどこが企業受けするのか、プレゼンテーションのコツを掴んでからは楽だった」とおっしゃっていました。
    この方の研究は比較的ビジネスに親和性があり、かつ採用ニーズが高いポジションを志向していたため書類選考はスムーズに通過していました。ただ、ビジネスとは離れた基礎研究をしている場合や募集数の少ない研究職を志望する場合には書類で不採用となることが多くなるため、必然的に応募数は多くなると思われます。

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アカリクでは、大学院生・ポスドク専門のキャリアコンサルタントによる
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個別相談では、アカリク本社(渋谷)までご来社いただき、キャリアコンサルタントと
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面談ではまず研究の内容や手法、スキル等についてヒアリングをさせていただきます。
その後、企業の探し方、企業が評価するポイント、
就職・転職が決まった先輩方の進路選択の基準、面接での注意点等、
皆さんの様々な疑問・質問に対してお答えをさせていただきます。

また、アカリクには博士・ポスドクを評価する企業から様々な非公開求人の依頼が集まっていますので、ご興味をお持ちいただけそうなものがあればあわせてご紹介をさせていただきます。

山内(やまうち)

山内(やまうち)  キャリアコンサルタント

愛知県名古屋市出身。某国立大学の教育学部卒(学士)。
東証一部上場食品メーカーに入社し、営業職・商品企画(知的財産関連含む)職に従事。
2000年研究者・技術者に特化したヘッドハンティング会社に転職し、主に自動車メーカーやインターネットベンチャー、コンサルティングファームに向けたスカウト活動を行う。
その後、2004年大手総合人材サービス企業の人材紹介事業の立ち上げに参画。事業企画やマーケティング(Webマスターetc)なども兼務。
2009年株式会社アカリク(当時は株式会社D・F・S)に入社し、14年にわたる人材業界での経験をノウハウに変えて、学生の皆様にお伝えしております。
2005年日本キャリア開発協会 CDA(Career Development Advisor) 資格取得

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